思春期

あまりに昔のことすぎて、思春期の自分がどうだったか忘れた。

受験を控えた息子が、そのど真ん中にいる。

大変扱いが難しい。

何を言っても、生返事ばかり。出かけようと誘っても「(別に)いい」しか言わない。

会話らしいものはほとんどない。

腹はたつけど放っといている。

奴は奴なりに苦しんでいるのが手に取るように分かるから。

時々朝飯をつくったり、ワイシャツのアイロンをかけてあげる。

アイロンは毎日かけてあげる。

奴のためにできることはそのくらいしかない。

奴の心は、くしゃくしゃかもしれないけれど、シャツがビシッとしていれば少しは何か

の足しになると思う。

親というのは、ただ見ているだけで、まっすぐ伸びていくことを祈るだけの生き物だと

最近感じている。

受験は人にとって本当の最初の試練で、最初の竹の節だと思う。

無事乗り切ってくれることを祈る。